「造幣局」へ見学に行って来ました。

現在 日本で使われているお金は 大別して「 紙幣 」と「 硬貨 」とに分かれます。  この「 紙幣 」と、「 硬貨 」は管轄 並びに 製造しているのは各々異なります。  今回「 大阪歴史博物館 」見学の後、もう一つのお勉強をする為「 かっちゃん 」が予約してくれました「 造幣局( 硬貨の製造 )」の見学をして来ました。

【 紙幣の印刷 】
「 紙幣 」は、現在4種類で、その全てに「 日本銀行券 」という文字が印刷されています。  このことからも分かる通り、紙幣を発行しているのは「 日本銀行 」ですが、紙幣を実際に印刷しているのは「 独立行政法人 国立印刷局 」です。  独立行政法人は従来の省庁から独立した機関で、従来行政が行っていたものの内、国が直接行う必要が無い業務を行うための法人です。  と言っても、運営費や経費は国から受け取っていますし、計画経営も国が決定します。

国立印刷局の全身は「 大蔵省紙幣局 」です。  「 大蔵省紙幣局 」が初めて紙幣を印刷したのは明治10年( 1877 )で、この年から 始めて日本で紙幣が使われる様になりました。  最初は慣れなかったこともあり 評判は今一つだったらしいです。  本局は東京都港区虎ノ門。  神奈川県小田原市には印刷技術の研究開発や真偽鑑定を行う研究所があります。  工場は東京、王子、小田原、静岡、彦根、岡山の計6箇所です。

「 国立印刷局 」は年間で約30億枚 程度紙幣を印刷しています。  内訳は1万円札が12億枚、5千円札が3億枚、千円札が15億枚です。  従って、1年間で印刷される合計金額は1万円×12億枚 + 5千円 × 3億枚 + 千円 × 15億枚 で15兆円になります。

紙幣の製造原価は
   ・ 一万円札 : 22.2円
   ・ 5千円札  : 20.7円
   ・  千円札  : 14.5円
です。  中々真似の出来ない印刷手法 を用いているので、他国から比べコストは高額らしいです。

【 硬貨の製造 】
一方「 硬貨 」を製造しているのは「 日本政府 」です。  「 日本政府 」が直接紙幣を発行出来無いのは、行き過ぎたインフレを抑制するためです。  現に、明治時代に日本政府は戦費を確保する為に紙幣を過剰に印刷し、インフレを引き起こした事例がありました。  硬貨は大量に作ったとしてもそれほど市場に大きな影響を与えることはない為、「 日本政府 」が自ら製造することが許されています。  ただ、実際には日本政府が直接硬貨を作っている訳では無く「 独立行政法人 造幣局 」に製造を委託しています。  造幣局という名前は付いていますが「 紙幣 」は作っていません。  造幣局の本局は、大阪市北区で、他に「 さいたま支局 」と「 広島支局 ( 貨幣の製造の一貫作業をしています )」の2箇所にあります。  明治4年4月4日から製造を開始しましたが、当時の、日本は機械を使った生産は盛んでは無かった為、海外から機械を輸入して、貨幣の製造に必要な機材は局内で製造していました。
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造幣局の本局の中庭に当時使われていた機械が展示されています。
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日本の通貨単位である「 円 」は明治時代に出来たものです。  この呼称の由来に就いて諸説有りますが、最も有力とされているのは、その当時の硬貨が全て「 真円形 」をしていたからというものです。  江戸時代の硬貨は楕円形、もしくは長方形が一般的でしたが、明治時代に入ってそれらが全て廃止され、真円の硬貨が導入されました。  「 円 」の下にある「 銭 」はアメリカの「 セント 」が由来とされています。
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紙幣の製造原価は
   ・ 500円玉 : 30円
   ・ 100円玉 : 25円
   ・  50円玉 : 20円
   ・  10円玉 : 10円
   ・   5円玉 :  7円
   ・   1円玉 :  3円

「 独立行政法人 造幣局 」は、硬貨の製造だけでは無く、勲章・褒章 及び 金属工芸品等の製造、地金・鉱物の分析及び試験、貴金属地金の精製、貴金属製品の品位証明( ホールマーク )などの事業も行っています。
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見学時間迄 時間が有ったので「 大川 ( 淀川の旧本流となる河川。  毛馬水門より分岐して大阪市内の中心部を流れます )」に架かる「 櫻宮橋 」から 行き交う船を見学して「 造幣局 」の正門へ。
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見学者向けの建物に集合して、公報の方から「 造幣局 」の大雑把な説明を受け、製造している建物に引率して戴きます。
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「 造幣局 」創設時の正門です。
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大阪本局は「 桜の通り抜け 」としても有名です。製造工場に至る迄の途中、カンザンやフゲンゾウなどの遅咲きのヤエザクラを中心に134品種 338本( 2019年時点 )の 桜が植栽されており、日本の「 さくらの名所100選 」に選ばれ、多品種の 桜を見学出来る春の伝統行事となっています。  元、藤堂家大坂屋敷の敷地を明治期に再整備して開業した経緯があり、その際、同家の敷地に植栽されていた桜樹木約120品種、約400本も造幣局へ引き継がれて大川の川岸通りに移植され、造幣局敷地内には明治3年( 1870 )以降に新たに桜の若木が並木として植えられ現在に至っています。
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【 硬貨の製造工程 】
下記に製造工程を戴いたパンフレットで説明しますが、本局は 一環製造工程を有していない事もあり、実際に見学出来たのは( 一部 ビデオモニーで見学 )後工程のみでした。  

① 溶解
銅・ニッケルなどの貨幣材料を電気炉で溶かし、連続鋳造装置で鋳塊をつくります。
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② 熱間圧延
鋳塊を均熱炉で加熱し、鋳塊が延びやすい高温の間に所定の厚さに圧延します。
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③ 冷間圧延
常温で粗圧延、仕上圧延と貨幣の厚みにまで仕上げて巻き取ります。
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④ 圧穿( あっせん )
貨幣の厚みに仕上がった圧延板を貨幣の形に打ち抜きます。造幣局ではこれを円形( えんぎょう )と呼んでいます。
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⑤ 圧縁
貨幣の模様を出しやすくするため、円形の周囲に縁をつけます。圧縁の後、この円形を加熱してやわらかくします。
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⑥ 洗浄
諸工程を経た円形は、酸で洗浄し 表面の酸化膜や脂を取り除き その後乾燥します。
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⑦ 圧印・検査
表・裏の模様、ギザを同時につけた後、貨幣の模様を検査し、キズのある貨幣など不合格品を除きます。
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⑧ 計数・袋詰め
合格した貨幣は厳重に計数し、袋詰めします。
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作業工程見学の途中で「 出来たて 」の100円硬貨が見られましたが、綺麗に輝いていました。  公報の方のお話しではキャッシュレス化に伴い、徐々に製造する硬貨の数も減っているらしいです。
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この後「 展示室 」で見た、古代に作られた中国貨幣( 貝貨、刀幣、馬蹄銀など )も日本の貨幣、富本銭・和同開珎や皇朝十二銭、豊臣・徳川時代の大判・小判や丁銀、地方貨など、また、明治の金・銀貨幣をはじめ現在流通している貨幣・記念貨幣や世界各国の様々な貨幣を見学しました。  やはり人気なのは「 大判 」でした。
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